【JavaScript】npm、yarn、pnpm、bunの違いを詳しく解説

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こんにちは、かつコーチです。

JavaScriptのライブラリやパッケージを管理するには、何を使いますか?

npm?yarn?最近では、pnpm、bunなどでしょうか?

それらについてなんとなく使っていませんか?

自分もそうかもしれないです。

そこで今回はそれぞれの違いについてまとめてみました。

npm、yarn、pnpm、bunの違い

JavaScriptでライブラリやパッケージを管理する際に使われるツールは、

開発効率やパフォーマンスを向上させるために非常に重要です。

従来はnpmyarnが一般的でしたが、最近ではpnpmbunのような新しいツールが登場し、

それぞれが異なる特徴やメリットを持っています。

以下、npmyarnpnpm、そしてbunについて、それぞれの特徴と違いを解説します。


npm (Node Package Manager)

概要:

  • npmは、Node.jsの公式パッケージマネージャで、デフォルトでNode.jsに同梱されています。もっとも広く使われているパッケージマネージャであり、膨大な数のパッケージを管理できます。

特徴:

  • デフォルトの選択肢: Node.jsに含まれているため、特に追加のインストールが不要で、簡単に使い始めることができます。
  • シンプルな構造: シンプルで使いやすいが、パフォーマンス面では改良の余地がありました。
  • ロックファイル: npm 5以降でpackage-lock.jsonが導入され、インストールの再現性が向上しました。
  • 遅延の解消: npm 6以降、パフォーマンスの改善やセキュリティチェックが追加されました。

メリット:

  • デフォルトの選択肢: Node.js環境では特別な設定が不要。
  • 大規模なエコシステム: パッケージの数が豊富。
  • グローバルなデファクト標準: どのプロジェクトでも使われる。

デメリット:

  • 遅いパフォーマンス: 初期のnpmは特に遅いと指摘されていました。最新版であるnpm 7以降は改善されていますが、速度面で他のマネージャに劣ることがあります。
  • ディスクスペースの消費: 同じパッケージが各プロジェクトに重複してインストールされるため、ディスクスペースを多く消費します。

Yarn

概要:

  • Yarnは、Facebookが開発したnpmの代替パッケージマネージャで、npmの遅さや再現性の欠如を解決するために作られました。npm互換でありながら、より速く、信頼性の高いパッケージ管理を提供します。

特徴:

  • 高速なインストール: パッケージのダウンロード速度が高速です。特にキャッシュを活用することで、2回目以降のインストールが非常に速くなります。
  • 再現性の高いビルド: yarn.lockファイルを使ってインストールを再現可能にし、依存関係の管理が確実です。
  • ワークスペースのサポート: Yarnにはモノレポに対応する「ワークスペース」があり、大規模なプロジェクトの管理が容易です。

メリット:

  • パフォーマンス向上: npmに比べて高速な依存関係の解決とインストール。
  • 再現性: yarn.lockによる依存関係の完全な再現性。
  • プラグインの拡張性: Yarnはプラグインシステムを持ち、カスタマイズ性が高い。

デメリット:

  • 複雑さ: プロジェクトによってはnpmに比べて設定や管理がやや複雑になることがある。
  • 学習コスト: npmユーザーにとっては、多少の移行や設定の違いが学習コストとなることがある。

pnpm (Performant npm)

概要:

  • pnpmは、npmとYarnの代替として開発されました。パッケージを効率的にインストールし、ディスクスペースを大幅に節約することを目指したパッケージマネージャです。

特徴:

  • 共有ストレージ: pnpmは同じパッケージを一度だけダウンロードし、全てのプロジェクトで共有します。これにより、ディスクスペースを大幅に節約できます。
  • 速いインストール: パッケージのキャッシングや、リンクを活用した依存関係のインストールにより、インストール速度が高速です。
  • ワークスペースのサポート: モノレポに適したワークスペースをサポート。

メリット:

  • ディスクスペースの節約: パッケージを共有ストレージにインストールし、重複を避けます。
  • 速い: キャッシュを有効に使い、インストールが高速。
  • 互換性: npmやYarnのプロジェクトとも互換性があり、簡単に移行できます。

デメリット:

  • 依存関係の管理が少し特殊: シンボリックリンクを活用してパッケージを共有するため、プロジェクトの構造に慣れる必要があります。

Bun

概要:

  • Bunは、比較的新しいJavaScriptランタイムで、特に速さに重点を置いて設計されています。単なるパッケージマネージャとしてだけでなく、JavaScriptランタイム、ビルドツール、テストランナーの機能も持っています。

特徴:

  • 超高速: Bunの最大の特徴はその速度です。JavaScriptの実行、パッケージのインストール、ビルド、ファイルの読み書きなど、全ての操作が非常に速いです。
  • すべてが統合されている: Bunはパッケージマネージャ、ランタイム、ビルドツール、テストランナーを一つに統合しており、追加ツールが不要です。
  • 軽量なメモリ使用量: パッケージの管理やJavaScriptの実行でメモリ使用量が低く、効率的です。

メリット:

  • 圧倒的な速度: インストール、ビルド、実行速度が従来のツールよりも圧倒的に速い。
  • オールインワンツール: Bunはパッケージ管理だけでなく、ビルドやテストもサポートしており、ツールチェーンが統合されています。
  • Web APIサポート: Bunはブラウザと同じWeb APIに対応しており、より統一された環境で開発が可能。

デメリット:

  • まだ新しい: Bunは非常に新しいプロジェクトのため、エコシステムやサポートがnpmやYarnほど成熟していない部分がある。
  • 互換性の問題: 一部のプロジェクトでは、Bunがまだ対応していない機能やライブラリが存在する可能性があります。

まとめ

特徴npmYarnpnpmBun
速度改善されたがやや遅い高速非常に高速圧倒的に高速
ディスク使用高い(重複インストール)高い(重複インストール)共有ストレージで節約効率的
再現性高い(lockファイル)高い(lockファイル)高い(lockファイル)高い
モノレポ対応一部対応ワークスペースサポートワークスペースサポートワークスペース非対応
学習コスト低い中程度中程度やや高い
機能性パッケージ管理のみパッケージ管理のみパッケージ管理のみパッケージ管理+ランタイム、ビルド、テスト
成熟度非常に高い非常に高い中程度まだ新しい
  • 初心者や既存のNode.jsプロジェクトであれば、依然としてnpmYarnが最も選ばれています。
  • ディスクスペースの最適化スピード向上が重要であれば、pnpmが優れた選択肢です。
  • とにかく速度を重視した開発を求める場合、特に新しいプロジェクトであれば、Bunを試してみる価値があります。

それぞれのツールが特有の利点を持っており、プロジェクトの要件やチームの開発スタイルに合わせて選ぶのが良いでしょう。

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