こんにちは、かつコーチです。
前回の記事で、Dockerがどんな技術かを解説しました。
今回は、実際に手を動かしてDockerを使える状態にする「環境構築」がテーマです。
Docker Desktopのインストールから初期設定、動作確認までを順番に進めていきます。
記事の最後まで進めば、自分のパソコンでdockerコマンドが使える状態になります。
Docker Desktopとは
Docker DesktopとDocker Engineの違い
Docker Engineとは、コンテナを実際に動かす中核部分(エンジン本体)のことです。
Docker EngineはもともとLinux向けに作られた技術のため、macOSやWindowsではそのままでは動きません。
Docker Desktopは、このDocker Engineを軽量な仮想環境の上で動かし、macOSやWindowsでも違和感なく使えるようにしたアプリケーションです。
GUI(グラフィカルな管理画面)も同梱されており、コンテナの状態をクリック操作で確認できる点も特徴です。
今回はこのDocker Desktopを使って、環境を構築していきます。
インストール前に確認すべきこと
インストール前に、自分のパソコンのOSとスペックを確認しておきましょう。
macOSはApple SiliconとIntelチップの両方に対応していますが、インストーラーが異なるため注意が必要です。
Windowsの場合は、WSL2(Windows Subsystem for Linux 2)が有効になっている必要があります。
WSL2とは、Windows上でLinuxカーネルを直接動かす仕組みのことで、Docker DesktopのWindows版はこの上で動作します。
メモリは最低4GB、快適に使うなら8GB以上を推奨します。
インストール手順
macOSでのインストール手順
macOSの場合は、Docker公式サイトから自分のチップに合ったインストーラーをダウンロードします。
# Homebrewを使う場合はターミナルから一発でインストールできる
brew install --cask docker
ダウンロードしたDocker.dmgを開き、DockerアイコンをApplicationsフォルダにドラッグすれば完了です。
Applicationsフォルダから起動すると、初回のみアクセス許可を求めるダイアログが表示されるので、許可して進めます。
Windowsでのインストール手順(WSL2連携)
Windowsの場合は、先にWSL2を有効化しておくとスムーズです。
# PowerShellを管理者権限で起動して実行
wsl --install
コマンド実行後にパソコンを再起動し、WSL2の設定を完了させます。
その後、Docker公式サイトからWindows用インストーラーをダウンロードし、画面の指示に従ってインストールします。
インストール中に表示される「Use WSL 2 instead of Hyper-V」というオプションは、チェックを入れたままにしておきましょう。
初期設定と動作確認
起動確認とdocker –versionコマンド
インストールが終わったら、Docker Desktopを起動します。
初回起動時は、エンジンの立ち上げに1〜2分ほどかかることがあるので、タスクバーやメニューバーのクジラのアイコンが安定するまで待ちます。
起動できたら、ターミナル(またはPowerShell)で以下のコマンドを実行し、インストールが成功しているか確認します。
docker --version
Docker version 27.x.x, build xxxxxxxのようにバージョン情報が表示されれば成功です。
hello-worldイメージで動作確認
バージョン確認だけでなく、実際にコンテナを動かしてみましょう。
docker run hello-world
このコマンドを実行すると、hello-worldという軽量なイメージが自動的にダウンロードされ、コンテナとして起動します。Hello from Docker!というメッセージが表示されれば、Dockerが正常に動作している証拠です。
よくあるつまずきポイント
Before/After:WSL2が有効化されておらずエンジンが起動しない
Windows環境で特につまずきやすいのが、WSL2関連のエラーです。
❌Before:WSL2を有効化せずにDocker Desktopを起動する
Docker Desktop - WSL kernel version too low
私が知人のWindowsパソコンにDocker Desktopをセットアップした際、まさにこのエラーに遭遇しました。
WSL2の有効化を後回しにしてDocker Desktopを先にインストールしてしまい、エンジンがいつまで経っても起動しない状態になったのです。
✅After:WSL2を先に有効化し、カーネルを最新化する
wsl --update
wsl --set-default-version 2
wsl --updateでWSL2のカーネルを最新化し、wsl --set-default-version 2で既定のバージョンを2に設定してから、Docker Desktopを再起動したところ、正常にエンジンが立ち上がりました。
Windows環境でインストールする際は、先にWSL2の状態を整えておくと、余計なトラブルを避けられます。
まとめ
この記事のポイント
- Docker Desktopは、Docker Engineをmac/Windowsでも使えるようにしたGUI付きアプリケーション
- Windowsでの利用にはWSL2の有効化が前提条件
- インストール後は
docker --versionとdocker run hello-worldで動作確認する - Windowsで起動しない場合は、WSL2のカーネル更新とバージョン設定を先に確認する
次に読むべき記事
インストールが完了したら、次は「イメージとコンテナの違い:設計図と実体」に進み、Dockerの基本概念をさらに深掘りしましょう。
実際にコンテナを起動する具体的な手順は「docker runでコンテナを起動する基本」で解説します。
タグ: Docker, 初心者向け, 環境構築