こんにちは、かつコーチです。
ChatGPTやClaude、Geminiを使っていて「思ったような回答が返ってこない」と感じたことはありませんか。
実はその原因の多くは、AIの性能ではなく「プロンプト(指示文)」の書き方にあります。
同じAIでも、指示の出し方ひとつで返ってくる答えの質は大きく変わります。
今日は、プロンプトの基本中の基本である「良い指示・悪い指示の違い」を、具体例を交えて解説していきます。
プロンプトとは?
AIへの「指示文」のこと
プロンプトとは、ChatGPTやClaudeなどの生成AIに入力する指示文・質問文のことです。
会話の入力欄に打ち込む文章、そのものだと考えてください。
AIは、このプロンプトに書かれた情報だけを手がかりに回答を組み立てます。
つまり、プロンプトに書いていないことは、AIにとって「存在しない情報」として扱われてしまいます。
なぜプロンプトの書き方が重要なのか
AIは人間の同僚のように、あなたの意図や背景を自然に察してはくれません。
「なんとなく察してほしい」という期待は、AIには通用しないのです。
私自身、AIを使い始めた頃は「いい感じにブログ記事を書いて」とだけ入力して、的外れな内容が返ってきてがっかりした経験が何度もあります。
原因は明らかで、AI側ではなく私の指示が曖昧だったからです。
裏を返せば、プロンプトの書き方を身につけるだけで、同じAIでも回答の質が一段階も二段階も上がるということです。
良い指示・悪い指示の違い
悪い指示の特徴:曖昧・抽象的
まずは、よくある「悪い指示」の例を見てみましょう。
ブログ記事を書いて
このプロンプトには、次の情報が一切ありません。
- どんなテーマについて書くのか
- 誰に向けた記事なのか
- どれくらいの長さにするのか
- どんな文体・トーンにするのか
情報が足りないため、AIは「無難な一般論」で答えを埋めるしかありません。
結果として、当たり障りのない、使い物にならない文章が返ってきやすくなります。
良い指示の特徴:具体的・条件が明確
同じ「ブログ記事を書いて」でも、次のように書くとどうでしょうか。
プログラミング初心者向けに「変数とは何か」を解説するブログ記事を書いてください。
条件:
・読者はプログラミング未経験の社会人
・専門用語を使う場合は簡単な説明を添える
・文字数は800字程度
・「です・ます調」で親しみやすい文体にする
誰に、何を、どんな条件で書いてほしいのかが明確です。
AIはこの条件に沿って、的確な回答を組み立てやすくなります。
Before/After比較で見る違い
具体的にどれくらい結果が変わるか、Before/Afterで比較してみます。
❌ Before:曖昧な指示
会議の議事録をまとめて
このプロンプトだと、議事録の元テキストを渡していても、どこを重視してまとめてほしいのか分かりません。
AIは全体を平均的に要約するだけになり、決定事項が埋もれてしまうことがあります。
✅ After:具体的な指示
以下の会議メモを議事録としてまとめてください。
出力形式:
1. 決定事項(箇条書き)
2. 次回までのアクションアイテム(担当者名も明記)
3. 保留・要検討事項
会議メモ:
(ここに元のメモを貼り付け)
出力形式まで指定することで、AIは「決定事項」「アクションアイテム」「保留事項」を漏れなく整理してくれます。
このように、同じ元データを渡していても、指示の具体性ひとつで実用性が全く変わってくるのです。
良い指示を作るための3つのコツ
コツ1:5W1Hを意識する
プロンプトを書くときは、次の要素を意識すると抜け漏れが減ります。
- 誰が読む・使うものか(Who)
- 何をしてほしいのか(What)
- なぜ必要なのか(Why)
- いつまでに・どんな場面で使うか(When)
- どこで使うものか(Where)
- どうやって出力してほしいか(How)
すべてを毎回書く必要はありませんが、迷ったらこのリストに立ち返ると具体化しやすくなります。
コツ2:出力形式を指定する
「文章で」「箇条書きで」「表形式で」など、欲しいアウトプットの形を指定すると、後工程での手直しが減ります。
以下の商品説明文を、良い点・気になる点の2列を持つ表形式で比較してください。
商品A:(説明文)
商品B:(説明文)
このように出力形式を先に伝えておくと、AIは無駄なく整理された答えを返してくれます。
コツ3:具体例を1つ添える
「こんな感じの文章にしてほしい」というサンプルを1つ添えるだけで、AIの出力精度は大きく上がります。
以下の口コミ文と同じトーンで、新しい口コミ文を1つ作成してください。
サンプル:
「初めて使いましたが、想像以上に使いやすくてびっくりしました。特に◯◯機能が便利です。」
作成対象:△△という商品についての口コミ
サンプルがあることで、AIは文体・長さ・雰囲気の「正解」をイメージしやすくなります。
つまずきやすいポイント・注意点
情報を詰め込みすぎない
具体的に書くことは大切ですが、一度にあれもこれもと条件を詰め込みすぎると、逆にAIが混乱して指示の一部を無視してしまうことがあります。
私も最初の頃、1つのプロンプトに10個以上の条件を並べて「なぜか一部の条件が反映されない」と悩んだことがありました。
条件が多くなりすぎる場合は、プロンプトを整理する工夫が必要になります。
この「詰め込みすぎ」の対処法は、次回の記事で詳しく解説する「コンテキストエンジニアリング」というテーマにつながっていきます。
一度で完璧を目指さない
プロンプトは一発勝負ではありません。
返ってきた回答を見て「ここが違う」「もっとこうしてほしい」と追加で指示を出す、対話形式のやり取りが基本です。
先ほどの回答について、もう少しカジュアルなトーンに直してください。
また、専門用語は使わずに言い換えてください。
このように、最初の回答をたたき台として磨き上げていく使い方の方が、実践では現実的です。
まとめ
この記事のポイント
- プロンプトとはAIへの指示文であり、書き方次第で回答の質が大きく変わる
- 悪い指示は「曖昧・抽象的」、良い指示は「具体的・条件が明確」
- 5W1Hを意識する、出力形式を指定する、具体例を添えるの3つがコツ
- 条件を詰め込みすぎない、一度で完璧を目指さず対話で磨き上げるのがポイント
次に読むべき記事
次回は、良い指示を組み立てるための「プロンプトの5要素」について、目的・役割・制約・出力形式・例という5つの視点から詳しく解説していきます。
→ 次の記事:プロンプトの5要素:目的・役割・制約・出力形式・例
